耳が遠い親に家族がイライラ…老化? 耳が聞こえにくい高齢者への対処法

2023.08.05

 

「何度も話しかけているのに返事をしない」「質問と違う答えが返ってくる」「家族みんなで話しをしていても、常にボーっとしている」・・・。高齢のご家族にこのようなお悩みをお持ちではありませんか?当店にも「聞こえにくい親の対応に困っている」という声がしばしば寄せられます。
今回は、そんな「聞こえにくい親にイライラする」場合に知っていただきたい、双方にとって過ごしやすくなるためのヒントをご紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。


聞こえのお悩みはうぐいす補聴器へご相談ください

「テレビの音が大きいと言われた」「インターホンや家族の呼びかけに気付かなかった」
そんなご経験はありませんか?
実はそれ、年齢とともに聞こえが悪くなっていく加齢性難聴かもしれません。
加齢性難聴は、老眼やお顔のシワなどと同様に、年齢を重ねると誰でも起こりうるもの。
適切なケアで日々の生活をぐんとラクにすることができます。
詳しくは、下記よりお問い合わせください。


【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)

補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。

高齢の親の耳が遠くて イライラすることはありませんか。 知恵袋などでも質問が多いです。

  • 話しかけても毎回必ず1度は「えっ?」と言われる。外だと雑音もあるせいか 2 、3度聞き直されることが頻繁にある
  • すべての言葉に対して「え?」と反応してくるのが最近少しストレス
  • ふとした会話も気を遣わなければいけなくてイライラしてしまう

これらは、日常のあらゆる疑問を質問したり回答したりできるサイト「Yahoo!知恵袋」で見かけた、聞こえにくい親に対するお悩み投稿の一文です。多くの人が「耳の遠くなった親」に対してイラ立ってしまったり、戸惑ったりすることがあるようすでした。

ご家族に聞こえづらい方がいらっしゃると、周りの方はそのぶん大きな声で話さないといけないため、それが負担となって、時にイライラしてしまうということがあると思います。
大きな声を出すということは、通常よりも物理的にエネルギーを消耗しますから、その状態が続くことでストレスや疲労感がたまってしまうのは当然のこととも言えます。ですので、自分の親に対してイライラを感じてしまったとしても、ご自分を責める必要はありません。

50代、60代のころは聴力は正常値だと言われていたのに…加齢と難聴の関係性

仕事をしている場合、健康診断を受ける機会が必ずありますよね。50代、60代のときに受けた聴力検査では「正常値です」と言われていたから、自分は大丈夫だ!と思っておられる方も多いかもしれません。

しかし、加齢性の難聴は年齢を重ねるとともに徐々に進行するため自分では気づきにくいのが特徴です。ちゃんと聞こえていると思っていても、実は知らず知らずのうちに難聴が進行し、いつの間にかテレビの音が大きくなっていたり、体温計の音に気づいていなかったりと「耳が遠い状態」になってしまっている場合があります。日常会話でも聞き返すことが増えたり、たびたび聞き間違えたりするなどの不便が起こり、難聴が進行するとその頻度も増えていきます。

加齢性の難聴の場合は、残念ながら一度悪くなってしまうと元に戻すことはできません
そのため、いかに進行を食い止めるか、もしくは、すでに聞こえにくくなっているのであれば、どれだけ早めに対処するか、がとても大切になってくるのです。


聞こえにくさ、放置していませんか?

若い頃に比べて耳が遠くなった気がする・・・
そんな風に感じたら、ぜひ一度当店にご相談ください。
老眼になればメガネを着けるように、聞こえにくくなったら補聴器を使うのがおすすめです。
正しくケアすることで、聞こえにくさのストレスを大幅に軽減できるかもしれません。

「耳が聞こえにくい」「難聴」は、一つの加齢(老化)現象です

加齢にともない耳が聞こえにくくなっていくことは、ごく自然なことです。
老眼や白髪が増えるといった現象と同じように、難聴も加齢によって起こる老化現象の一つ。何十年も使った身体ですから、どこかしらにガタがくるのは当然のこととも言えます。老化現象にもさまざまなものがあるので、「腰痛がひどくて・・・」と腰にくる人もいれば、「最近目が見えづらいわ・・」となる人も居ますよね。
難聴を含めた加齢の現象は、年齢を重ねれば誰にでも起こりうる当たり前の現象ですので、そのこと自体を悲観する必要はありません。加齢とともに出てきた症状は、その都度適切に対処しつつ、快適な日常生活を送りたいものですよね。

高い音が聞こえにくい!年齢を重ねると高音から聞こえなくなるのはなぜ?

難聴は、蝸牛(耳の奥にある器官)にある有毛細胞が傷つくことで起こるといわれています。
有毛細胞は、その位置する場所によって分析する音の高さが違います。蝸牛の入口付近にある有毛細胞は高い音を分析、奥に行くほど低い音を分析します。入口に近い有毛細胞ほど多くの音にさらされるため、一番ダメージを受けやすいです。それが結果的に高い音が先に聞こえにくくなるという現象を引き起こすのです。

「お年寄りの耳が遠くなるのは仕方がない」は、もう昔のこと

「歳だから仕方ない」そんな考えはもう昔のものです。
最近では、難聴を放置すると脳へ悪影響を与えることもわかってきていて、難聴へ適切な対処を行うことが推奨されはじめました。

音を聞いているのは、正確には耳ではなく「脳」

耳から入った音声情報を電気信号として脳がとらえ、音として認識します。しかし、耳が遠くなったことによって脳に音の刺激がいかなくなると、脳の活動がどんどん弱まり、結果的に脳が委縮したり、変性が起こるなど、大きな問題となってしまうのです。

そのため、歳だからと放置せず、次にあげるような対処を早めにとることが重要になってくるのです。聞こえが改善することで、心理的安心感が得られ、社会参加などへの意欲も高まることでしょう。

耳が遠い親への対処法① テレビが聞こえづらい場合は、テレビ用スピーカーを利用する

テレビの音量を上げなくても、手元に置いて音量調整ができるスピーカーや、難聴の方に適した音で出力してくれるスピーカーなどが発売されています。

家族間で快適なテレビの音量がそれぞれ異なると、「一緒にテレビを見たくない」「テレビがついているからリビングに行くのをやめよう」などと、知らず知らずのうちに家族だんらんの機会が失われてしまうことも。上記のスピーカーなどを活用して、適切な音量で楽しめるようになるといいですよね。スピーカーは電機量販店などで気軽に購入できますので、ぜひ試してみてください。

耳が遠い親への対処法② 補聴器をつけることを検討する

補聴器をつけることに対して「老化の象徴のようだ」と、抵抗感を示す方もいらっしゃいます。
ですが、脳に刺激を与えて今の聴力を維持するためにも、早めに補聴器をつけることをおすすめします。また、聞こえない期間が長いと、補聴器に慣れることにも時間がかかり、結局補聴器をつけるのを習慣化できない、といったことも。聞こえにくさを感じるようになったら、できるだけ早く対処することがもっともメリットが大きいと言えるのです。多くの補聴器専門店で補聴器の試聴が可能ですので、気軽な気持ちで一度試してみてはいかがでしょうか。


複数メーカーの補聴器がお試しできます

うぐいす補聴器では、複数メーカー・数百種類の補聴器を常時取り揃えております。
おひとりおひとりの聞こえの状態や生活環境に合わせてピッタリの補聴器をご提案します。
お試しレンタルも実施中。ぜひお気軽にご相談ください。

耳が遠い親への対処法③ 聞こえにくい人に配慮したサポートをする

難聴の人が日常を快適に過ごすには、ご家族をはじめとする周りの人のサポートが必要不可欠です。耳が聞こえにくい人と会話するときは、ぜひ次のような事に注意してみてください。

難聴の人が日常を快適に過ごすには、ご家族など、周りの人のサポートが必要不可欠。耳が聞こえにくい人と会話するときは、ぜひ次のような事に注意してみてください。

難聴者への話しかけ方① 耳元ではなく、正面から話す

耳が遠いからと、耳元に寄って大きな声で話すことは逆効果の場合があります。正面で口元を見せながら、ゆっくり・はっきりと会話をしましょう。

難聴者への話しかけ方② 文字ごとではなく、文節ごとで区切る

ゆっくり話してくださいというと、「わ」「た」「し」「は」のように、1文字1文字で区切って話される人もいらっしゃいます。しかし1文字ずつではなく、「わたしは」のように、文節ごとで区切ってゆっくりとお話しするほうが伝わりやすいです。

難聴者への話しかけ方③ 話しかけるときは肩や手に触れる、話題が変わるときは合図をする、などの配慮を

少しの工夫で、話しかける側も話しかけられる側も大幅にストレスを軽減できます。話しかけるときに合図をしたり、話題が変わるときにしっかりと伝えると、話を聞く方も安心して聞くことができます。小さな配慮ですが、心がけてみてください。

難聴者への話しかけ方④ 補聴器まかせにならない

補聴器を使用している人は、「補聴器を使ってるなら聞こえるでしょ」と誤解されてしまいがち。難聴の状態によっては、補聴器を使っても言葉の聞き取りまでは難しいという人もいます。補聴器を使い始めたばかりの人なら、補聴器の音に慣れるまでには時間がかかるものでしょう。
補聴器を使っているからといって、会話にサポートが必要ないわけではありませんので、補聴器まかせにならないように気を付けましょう。

高齢の親は補聴器をつけた方がいい?補聴器の必要性や補聴器の選び方を知りたい方へ

うぐいす補聴器では、聞こえにお悩みのご本人はもちろん、ご家族などのご相談にも常時対応しています。
当店に在籍するスタッフは全員が資格を保有する専門家(認定補聴器技能者・言語聴覚士)のため、おひとりおひとりのお悩みを的確に理解し、高度なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

お電話 050-3590-5913