
補聴器を使っているときに「ピーピー」と音が鳴って困っていませんか?その不快な音の原因は「ハウリング」と呼ばれる現象です。
ハウリングは、補聴器のスピーカーから出た音をマイクが再び拾ってしまうことで起こります。原因は「音量の設定」「耳せんのすきま」「本体の故障・劣化」「耳垢の詰まり」のいずれかである場合がほとんど。
本記事では、認定補聴器技能者がハウリングが起きる仕組みと、今すぐ試せる解決策や予防法を分かりやすく解説します。ピーピー音を解消し、快適に補聴器を使うための参考にしてください。

【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)
補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。
補聴器がピーピー鳴る(ハウリング)4つの原因

ハウリングは、マイクとスピーカーがある環境で起こる現象です。
マイクで拾った音は大きくなってスピーカーから出てきますが、そのスピーカーから出た音をマイクが再び拾い、大きくて不快な音となってスピーカーから出力されます。このループが高速で繰り返されるのがハウリングの正体で、補聴器のハウリングも同じメカニズムで起こります。
補聴器のハウリングが起きやすくなる原因は主に次の4つがあります。
原因① 耳栓のサイズが合っていない・装着位置が浅い
補聴器の耳栓のサイズが合っていない場合やしっかりと装着ができていないなどの場合、補聴器と耳の間に隙間ができてしまいます。隙間ができることで音が漏れてマイクに戻りやすく、ハウリングに繋がってしまいます。また、補聴器の電源をオンにしたまま耳から取り外しを行うと、同様のメカニズムで一時的なハウリングが起こりやすくなります。
原因② 音量が大きすぎる・壁や手に音が反射している
補聴器から出ている音が大きすぎる場合、それが音漏れの原因となってハウリングに繋がりやすくなります。また、壁際や音が反響しやすい場所に居る場合も、同様に反響した音がマイクに入りやすくなり、ハウリングを引き起こします。
原因③ 耳あか(耳垢)が詰まっている
補聴器に耳垢が詰まると、ハウリングを引き起こす可能性が高くなります。そのため定期的な掃除などのメンテナンスが欠かせません。また、補聴器ではなく、耳の中に耳垢が詰まってしまった場合もあります。
原因④ 補聴器のチューブ破損や本体の故障・劣化
ごくまれに、補聴器本体の劣化や故障が原因となっていることもあります。補聴器自体が原因となっている場合には、自力でハウリングを取り除くことは難しいです。どうしてもおさまらない場合は、一度、補聴器店などで点検してもらいましょう。
【自分でできる】補聴器のハウリングを止める応急処置と対処法

補聴器にはマイクとスピーカーの両方が搭載されていますから、ハウリングが起きやすい環境下であることは間違いありません。
もし、お使いの補聴器から「ピーピー」というハウリング音が発生しているなら、今すぐにできる次の対処法をぜひ試してみてください。
対処① しっかり耳の奥まで挿入できているか再確認
補聴器は想像以上に耳の奥深くまでしっかり入れるものです。この挿入が甘いことで、補聴器と耳の間に隙間ができてハウリングが生じていることも少なくありません。特に、補聴器を使い始めたばかりの人など、補聴器自体にまだ慣れてない人は、挿入位置が合っていない可能性もあります。耳栓の位置に自信がないという人は、気軽に購入店などに問い合わせてみてくださいね。
対処② 補聴器の音量を調節
補聴器本体から出る音が大きすぎると、マイクがその音を拾ってしまいハウリングを引き起こす場合があります。そのため、ひとまず補聴器の音量を下げることで改善する場合があります。
補聴器の音量は、補聴器本体のボタンで下げることができるものもあれば、スマホと連動させて手元で音量調節できる機種もあります。お使いの補聴器によって方法は違いますから、もし操作方法がわからなければ、購入店などに問い合わせてみてください。
店舗でプロと行うハウリングの根本対策

補聴器店でプロと一緒に補聴器を見直すことも大切です。
ハウリングを起こさないようにできる対策は、補聴器の形状や装着方法を見直すこと、補聴器の音量やメンテナンスに気を配ることなどがあります。それぞれの対策について、1つずつ詳しく解説します。
予防と対策① ハウリング 抑制機能のある機種を選ぶ
補聴器はさまざまな機種が販売されていますが、そのほとんどには「ハウリング抑制機能」が搭載されています。
中には弱・中・強など、設定を変更できるモデルもあるんですよ。これらの設定は、ユーザー自身で行えるものではなく、補聴器販売店で設定してもらう必要があります。どんな時にハウリングが起こるのかを明確に伝え、販売スタッフと一緒に解決しましょう。
最新のおすすめ補聴器は、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
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予防と対策② 耳栓のサイズを見直す
補聴器の耳栓部分が 耳の形状に合っていない場合、そこに隙間ができてハウリングを引き起こす可能性が高くなります。もしかすると、お使いの補聴器の耳栓部分が耳の形状にフィットしていないのかもしれません。このような場合は、適切な耳栓に交換することでハウリングを無くすことができるので、購入店などで一度気軽に相談してみるのが良いでしょう。
補聴器の心配事は専門家に相談を

補聴器は精密な医療機器のひとつですから、ハウリングを含むトラブルは専門家に相談するのが安心です。特に、認定補聴器技能者や言語聴覚士など有資格の専門家は、補聴器についての知識が豊富で、相談しやすいです。補聴器を使っていて気になることがあれば、ぜひお近くの補聴器店などで専門家に相談してみてくださいね。
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