老人性難聴の特徴とは?治療法はあるの?

2023.10.04

 みなさんは「老人性難聴」という言葉を聞いたことがありますか?耳が聞こえにくくなる「難聴」には、実はいろいろな種類があります。ひとくちに「難聴」と言っても、その原因や聞こえ方、取るべき対処法はさまざま。本記事では、その中でも特に身近で多くの人がお悩みを持つ「老人性難聴」について解説します。

老人性難聴とは、高齢者の難聴のことで、加齢性難聴とも呼ばれます

 老人性難聴とは、加齢によって徐々に聞こえにくくなっていく難聴のことを言います。加齢性難聴と呼ばれる場合もありますね。年齢を重ねて行く中で「若いころより聞こえにくくなった」と感じていらっしゃる人もいるのではないでしょうか。老人性難聴は、主に40歳代から少しずつ始まり、年齢とともに進行していくと言われています。

老人性難聴の特徴

老人性難聴は、まず高音部から聞こえづらくなり、その聞こえづらい範囲が徐々に広がっていくのが特徴です。ある日突然発症するものではなく、年齢とともに少しずつ聴力が低下していくため、本人は聞こえにくくなっていることに気づかない場合も多く、難聴がかなり進行してから「インターホンに気付いていない」「テレビの音が大きい」「本人の声が大きい」など、家族が異変に気づくケースが多々あります。

老人性難聴の原因

老人性難聴は、多くの場合、外から入ってきた音を脳に伝える役割をする「有毛細胞」という細胞が、加齢によって傷ついたり、数が減少したりすることで発症します。「目が見えにくくなった」とか、「白髪やシワが増えてきた」などと同じように、老人性難聴も「老化現象」の一つなのです。

老人性難聴は治療できるの?

残念ながら、加齢によって壊されてしまった有毛細胞は再生できないため、低下した聴力は回復しません。加えて、聞こえにくい状態をなにもケアせずに放置してしまうと、さらなる聴力の低下を招いたり、難聴が脳機能を低下させて認知症を誘発する危険性もあります。
年を重ねることで聴力が衰えてきてしまうのは、ごく自然なこと。しかし、少しでも長く耳の健康を保ったり、進行を遅らせるために、普段から「予防」につとめることも大切だと言えます。大きい音でテレビやラジオを聴かない、騒がしい場所に長時間居ないようにするなど、耳にやさしい生活を心がけましょう。また、時には耳栓をする・静かな場所で耳を休ませる、などのケアも大切です。

老人性難聴は補聴器が有効

老人性難聴には、多くの場合、補聴器が有効です。 「聞こえにくいかも・・?」と感じたら、早い段階から補聴器を使用して慣れておくのがおすすめ。まださまざまな音が拾えるうちにトレーニングを行い、補聴器の音に慣れておくことで、その後さらに難聴が進行していったとしても、変わらず快適に補聴器を使いこなして生活できることでしょう。

老人性難聴の方への話しかけ方

最近では、最新技術を駆使した、とっても高機能の補聴器がたくさん出回っています。しかしながら、補聴器を使用したとしても、若いころの聴力に100%戻せるかというと、そうではありません。難聴の人が日常を快適に過ごすためには、ご家族など、周りの人のサポートが必要不可欠。耳が聞こえにくい人と会話するときは、ぜひ次のような事に注意してみてください。

老人性難聴の方への対応① 耳元ではなく、正面から話す

耳が遠いからと、耳元に寄って大きな声で話すのは逆効果の場合も。正面で口元を見せながら、ゆっくり・はっきりとお話ししてください。

老人性難聴の方への対応② 文字ごとではなく、文節ごとで区切る

ゆっくり話してくださいというと、「わ」「た」「し」「は」のように、1文字1文字で区切って話される人がいらっしゃいます。しかし、1文字ずつの文字で区切るよりも、「わたしは」のように、文節ごとで区切ってゆっくりとお話しするほうが伝わりやすいので、ぜひ意識してみてください。

老人性難聴の方への対応③ 補聴器を使っている人にも配慮を。

補聴器を使用していると「補聴器を使ってるから聞こえるでしょ」と思われてしまいがち。難聴の状態によっては、補聴器を使っても言葉の聞き取りまでは難しいという場合もあります。また、補聴器を使い始めたばかりの人であれば、補聴器に慣れるまでに時間を要します。補聴器を使っている人でも、会話にサポートが必要なことには変わりはないということを、ぜひ知ってくださいね。

老人性難聴・加齢性難聴にお悩みの方へ

老人性難聴・加齢性難聴にお悩みなら、補聴器を試してみることをおすすめします。
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