骨伝導補聴器とは?高齢者にはおすすめできる?

2026.01.29

最近、よく耳にする「骨伝導」という言葉。補聴器にも「骨伝導補聴器」というものがありますが、いったいどのような仕組みなのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。本記事では、骨伝導補聴器の仕組みや使うのが向いている人、高齢者は使うべきなのかなど、骨伝導補聴器に関する様々な疑問について解説します。是非参考にしてくださいね。

【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)

補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。

骨伝導補聴器とは

骨伝導補聴器とは、「骨伝導」という仕組みを利用した補聴器のことで、頭蓋骨からの振動直接内耳に伝え、音を届けてくれるものです。

骨伝導とは?音が耳に伝わる仕組み

音が耳に伝わる仕組みには、大きく分けて「気導音」「骨導音」という2つのルートがあります。気導音は音の振動が耳の穴を通って伝わるのに対して、骨導音は耳の穴を通らず、頭蓋骨などの骨の振動が内耳に届くことで聞こえる音です。

うぐいす補聴器
代表・田中智子

耳をふさいでいても、自分の発する声は聞こえますよね?
あれは、声を発したときの声帯の振動が頭蓋骨に伝わって、骨導音として脳が認識しているからなのです。


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骨伝導イヤホンと骨伝導補聴器の違いは?

「骨伝導」と聞くと、「骨伝導イヤホン」を思い浮かべる方も多いでしょう。骨伝導イヤホンは最近のトレンドでもありますから、馴染みがあるかもしれませんね。

骨伝導イヤホン骨伝導補聴器は、どちらも「骨伝導」の仕組みを利用していますが、使用目的、製品の分類、入手方法などに、根本的な違いがあります。主な違いは、以下の比較表をぜひご覧ください。

 

比較項目骨伝導イヤホン骨伝導補聴器
使用目的音楽鑑賞、通話、周囲の音の聞き取り補助難聴者の聴力補助
製品の分類家電製品管理医療機器
対象者誰でも伝音難聴など一部の難聴者
購入場所家電量販店、通販サイトなどで誰でも購入可能耳鼻咽喉科や補聴器専門店での相談が必要
購入後の調整個々の聴力に合わせた細かい調整はできない専門家が個人の聴力に合わせて細かく調整する

骨伝導補聴器の音や聞こえは?聞こえにくさはどこまで改善する?

骨伝導補聴器は、一般的な補聴器よりも親しみやすさを感じられるかもしれません。
しかし、骨伝導補聴器の音質は、一般的な補聴器に比べると大きく劣ると言われているのも現実です。


現在の聴力の状態や、骨伝導補聴器のメリット・デメリットを、事前にしっかりと理解しておきましょう。

骨伝導補聴器のメリットといえば、やはり1番は「耳をふさがないこと」ではないでしょうか。イヤホンや補聴器などの長時間の装用によって、かゆみが出やすいといった人にもおすすめです。

骨伝導補聴器のデメリットは、骨伝導補聴器特有の締め付け感があることです。
きつく当てないときちんと音が伝わりませんが、ラクにしようと締め付けをゆるめに調整してしまうと、逆に音を補聴器に集めるための振動板がずれやすくなってしまい、結果的に音がちゃんと聞こえないなどの問題が生じてしまいます。振動板は少しの衝撃でもずれやすいので、これをストレスに感じてしまう人も少なくありません。 

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骨伝導補聴器が有効なのはどんな人?高齢者には?

骨伝導補聴器「骨伝導」という仕組みを利用した補聴器のことで、耳の中を通さず音が聞けることをお伝えしました。この骨伝導補聴器が有効なのは「耳の中(外耳や中耳)に起因する難聴」のある人です。

難聴の種類問題の生じている場所骨伝導補聴器の有効性
伝音難聴外耳・中耳
感音難聴(★)内耳・聴神経・脳×
混合性難聴(★)伝音難聴と感音難聴の混合×
加齢による難聴は★のどちらかであることが多い

外耳や中耳といった、比較的手前(耳たぶから鼓膜まで)の部分に問題が生じている状態伝音難聴と言いますが、それよりも奥にある内耳(蝸牛という器官)や聴神経・脳に問題が生じている状態は、感音難聴と言います。そして伝音難聴・感音難聴のどちらをも併発した状態混合性難聴と言います。


前述したように、骨伝導補聴器は外耳・中耳を通さずに直接内耳に音を届けるものですから、外耳・中耳に問題が起きている伝音難聴の人にとっては、とても良いものだと言えるでしょう。

しかしながら、内耳や聴神経・脳に問題が生じている場合には、直接内耳に音を届けても、その部分自体に異常があるため音は届きませんつまり、骨伝導補聴器は残念ながら加齢性難聴には適さないのです。

加齢性難聴には骨伝導補聴器はおすすめしません

加齢による難聴は、感音難聴か混合性難聴の場合がほとんど。
つまり、「年齢を重ねて聞こえにくくなってきた・・」と感じている方には、骨伝導補聴器は適さないのです。加齢による難聴には、骨伝導補聴器ではなく一般的な補聴器をおすすめします。補聴器は適切に調整を行うことで、聞こえを改善させられる場合が多いです。

補聴器を試してみませんか?

骨伝導の仕組みと骨伝導補聴器が合う人、合わない人を解説しました。うぐいす補聴器では、世界5大メーカーの最新補聴器を試せます。お客様の生活環境に合わせて調整するので、使用者に最適なオーダーメイド補聴器が提供できます。小さなことでもいつでもお気軽にご相談ください。

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