集音器と補聴器の違いは?メリットやデメリット、機能・特徴について解説!

2024.10.09

聞こえをサポートする機器には、「補聴器」と「集音器」の2種類があります。この2つは見た目はよく似ていますが、機能や特徴に大きな違いがあるのをご存じですか?本記事では、そんな補聴器と集音器の特徴やメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。自身の聞こえに最適なものを選ぶために、ぜひチェックしてみてください。



聞こえでお悩みですか?/

「テレビの音が大きいと言われた」「インターホンや家族の呼びかけに気付かなかった」・・。
年齢とともに聞こえが悪くなっていく加齢性難聴は、補聴器を適切に使用することで改善させられることが多いです。しかしながら、補聴器って種類が多いし、値段もピンキリ。自分に合う補聴器はどんなものなのか、探すだけで骨の折れる作業ですよね。
うぐいす補聴器は、スタッフ全員が専門資格を有する「聞こえの専門家」。おひとりおひとりの聞こえやライフスタイルに合わせた補聴器のご提案が可能です。資料請求やご相談は無料。ぜひお気軽にお問い合わせください。

【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)

補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。

「集音器」「補聴器」ってなに?集音器と補聴器の違いは?

集音器と補聴器は、どちらも「音を増幅する機能」を持つ便利なアイテムです。これらを用いて聞こえにくさが改善されると、コミュニケーションの質は向上し、社会参加もしやすくなるでしょう。

補聴器と集音器は見た目がよく似ているため、同じような機器だと勘違いされがちです。しかし実は、持っている機能や特徴には大きな違いがあります。それぞれの特徴については、以下で詳しく解説していきます。

補聴器とは|国が認める「医療機器」

補聴器は、聞こえづらさを感じている人の円滑なコミュニケーションを図るために開発された機器で、音を増幅させるだけでなく、ノイズを軽減したり、音質を改善するなど、優れた機能を持っているのが特徴です。また補聴器は、国の認可を受けた「管理医療機器」のひとつでもあり、安全基準や装用効果において厳しい基準をクリアしています。

安心して長く使えるのが良いですね♪

補聴器の最大のメリットは、使う人の聞こえに合わせて細かく音の調整ができること。聞こえている音はそのままに、聞こえにくい音だけを増幅させるなことができるので、自分の聞きたい音だけにフォーカスすることができます。聞こえにくさに合わせた”自分専用の音づくり”ができるのは、補聴器だけです。また、補聴器は国に認可された「管理医療機器」でもあります。安全性や効果における明確な基準に沿って開発されているので、長期間の使用も安心です。

そんな緻密な機器である補聴器ですが、高品質な機能を携えているぶん、やはり価格帯は少しお高め。さらに、補聴器は保険適用でもないため、購入にかかる負担は大きくなってしまうかもしれません。

補聴器のメリット補聴器のデメリット
•    その人の聞こえに合わせて細かい調整ができる
•    周囲の音を分析し雑音を軽減するなど非常に高度な機能を持つ
•    音質が良い
•    明確な安全基準があり安心して使える
• 集音器よりも高額
• 補聴器の音に慣れるまで一定の時間がかかる(専門家との調整やトレーニングを続ける必要がある)

集音器とは|聞こえを補助する「家電製品」

集音器は、取り込んだ音をすべて増幅する機器で、非常にシンプルな機能なのが特徴です。集音器は補聴器と同様、聞こえをサポートする機器ではありますが、商品カテゴリーとしては「家電製品」にあたります。そのため、医療機器である補聴器のように、効果や安全性における明確な基準は設けられておらず、長期間使用し続けることの安全性などはわかっていません。

集音器のメリット・デメリット

集音器のメリットは、やはりその”手軽さ”ではないでしょうか。非常にリーズナブルで、かつ通販や家電量販店などでもカンタンに手に入るので、難聴の程度が極めて軽い人などは便利に使えるかもしれません。一方で、集音器は取り込んだ音すべてを増幅する機器ですので、装着することで”すべての音”のボリュームが大きくなります。大前提として、難聴の人は「比較的聞こえている音の高さ」と「聞こえにくくなっている音の高さ」があることが多いです。そのため、集音器で全ての音が一律で増幅されると「聞こえにくい音は大きくなるけど、聞こえている音や雑音まで大きくなってうるさく聞こえにくいまま」という事態になってしまうことも少なくありません。

補聴器のメリット補聴器のデメリット
•    その人の聞こえに合わせて細かい調整ができる
•    周囲の音を分析し雑音を軽減するなど非常に高度な機能を持つ
•    音質が良い
•    明確な安全基準があり安心して使える
• 集音器よりも高額
• 補聴器の音に慣れるまで一定の時間がかかる(専門家との調整やトレーニングを続ける必要がある)

補聴器と集音器、結局どちらがいいの?自分の耳におすすめなのは・・

「補聴器って高いし、集音器で十分じゃない?」そんな風に思っている人も多いのではないでしょうか。確かに、集音器は補聴器よりも非常に安価で、手軽に購入できるのが魅力です。しかし、集音器はあくまでも”音を大きくするだけの装置”であり、難聴特有の聞こえにくさに対応できることは少ないです。その点補聴器は、聞こえにくさの改善を目的とした医療機器なので、聞こえにくい音を聞き取りやすくするためのさまざまな機能が備わっており、高齢者をはじめあらゆる難聴に効果があることがわかっています。

以上のことから、筆者のおすすめはやはり「補聴器」です。補聴器によってコミュニケーションの不自由が解消し、社会参加の意欲が向上したという人も少なくないのですよ。補聴器をお勧めする理由は、次のような理由もあります。

補聴器をおすすめする理由①|購入前に試聴ができる

補聴器には、購入前に試聴ができるというメリットがあります。補聴器は現在、複数のメーカーから発売されており、国内に流通している器種の数はおよそ数百種類にものぼるといわれています。それぞれのメーカーによって力を入れている機能や音質には大きな違いがあるので、聞き比べてみると面白いですよ。

音質の好みや着け心地は、感じ方の個人差が大きいので、購入前にご自身の耳でさまざまなメーカーのものを試聴することが大切です。補聴器を販売している店舗では、ほとんどのお店が試聴サービスを提供しているので、購入を検討し始めたら、ぜひいろいろな器種を試してみてください。実際に試聴してみることで、自分の耳にはどんな補聴器が合うのかを体感できます。これは、インターネットや通販番組での販売をメインとする集音器にはない魅力ではないでしょうか。

補聴器をおすすめする理由②|アフターサービスが充実している

1度購入して完結する集音器とは異なり、補聴器は購入後も定期的なメンテナンスや調整が必要になります。あまり知られていませんが、補聴器は購入したら終わりではなく、補聴器の音に慣れていくためのトレーニング期間を要します。この期間には、補聴器の専門家が何度も音の調整を行い、一人ひとりの聞こえに合わせた音づくりを行います。そうしたトレーニングを続けることで、補聴器を装着した状態で一番ベストな音が手に入り、いつしか補聴器が身体の一部のようになっていくのです。補聴器の調整は、難聴や補聴器に詳しい専門家が行います。「こういう場面で聞こえにくい」「こういった音が聞きたい」など、補聴器を使いながら感じたことは遠慮なく伝えましょう。お悩みを最大限改善できるよう調整してもらえますよ。

こういった購入後のアフターサービスが充実しているのも補聴器だけ。聞こえやすい音を手に入れるまで専門家が伴走してくれるので、安心して長く使用することができます。

【2024年最新】補聴器ビギナーにおすすめ!最新補聴器3選

補聴器の種類は実に豊富です。実際に購入しようとなっても、どれを選べば良いのか迷ってしまうという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、そんな補聴器初心者さんへおすすめしたい最新の優れた補聴器を3つご紹介します。

紹介する補聴器はすべて当店でも取り扱っております。気になるものがあれば、ぜひお気軽にご相談くださいね。

おしゃれなデザイン重視なら|シグニア/アクティブプロ

シグニア社から発売されている「アクティブプロ」は、若い世代の間で人気のワイヤレスイヤホンのようなデザイン。スタイリッシュなデザインを重視したいのおしゃれさんへおすすめです。

また、機能面も大充実モーションセンサー超広角センサーの2つのセンサーを搭載しているので、さまざまな状況化でも、よりリアルで躍動感のある音が体感できます。さらに、アクティブプロは、耳あな型補聴器としては珍しい既成タイプの補聴器。一般的な耳あな型補聴器に多いオーダーメイド製作ではないため、製作にかかる期間もなく、すぐに使用を始められるから安心です。

とにかく目立たせたくないなら|シグニア/シルクIX

聞こえ方に悩みがあるものの、補聴器を目立たせたくないという方には、同じくシグニア社の最新補聴器「シルクIX」がおすすめ。耳の奥深くまで挿入できる超小型補聴器なので、外からは着けているのがほとんど見えません。またシルクIXは、超小型補聴器としては初めて充電式補聴器です。これまでの超小型補聴器はすべて電池式でした。補聴器が小さくなればなるほど電池のサイズも小さくなるため、手先の不器用な人たちからはずっと敬遠されてきました。電池のいらない充電式のシルクIXが、多くの人にとって使い勝手が良くなったことは言うまでもありません。

また、シルクIXには世界初のシグニア新技術・ロックオン機能が搭載されています。騒がしい環境下や相手が動き回っていても、会話の声を的確に捉えて常に追いかけます。これにより、リアルタイムの会話がより聞き取りやすく、より明瞭になりました。

コスパ重視のあなたへ|フォナック/テラプラ

とにかくコストを押さえたい!という方には、世界シェアナンバーワンの補聴器メーカー・ フォナック社から販売されている「テラプラス」がおすすめ。周囲の音環境を分析し、自動で最適な音にブレンドしてくれる、フォナック独自の高品質サウンドはそのままに、徹底的に無駄を省いて低価格を実現しました。また、こちらは電池式の補聴器ですので、充電タイプには不慣れで抵抗感がある、という人にもおすすめ。さらに、耳かけ型・小型耳かけ型の2種類の形から使い勝手の良い方を選ぶことも可能です。

さらに、スマートフォンにも接続できるので、基本的な補聴器以外の便利な使い方も楽しめるのでおすすめです。

補聴器購入はとにかく「試聴」が大切!

補聴器は、聴力を改善し生活の質を向上させる貴重なアイテムですが、器種によって音質や装着感は全く異なります。自分が一番快適に使えるものを選ぶために、補聴器は必ずいくつか試聴してから購入しましょう。多くの補聴器専門店などほとんどの販売店では、無料で試聴サービスを提供しています。

また、試聴してみて「よく聞こえる」と思った補聴器でも、ほかのものを試聴してみたら「こっちのほうがもっと良い!」と感じることがあります。自分にぴったり合う補聴器を見つけるために、できれば様々なメーカーや複数のモデルを聞き比べられるのが理想でしょう。

試聴して感じたことや、本体価格、アフターサービスの充実具合などを比較検討しながら、自分に最適な1台を選んでくださいね。

集音器と補聴器で迷っているなら、うぐいす補聴器へご相談ください

ここまで、補聴器と集音器には、それぞれメリットやデメリットがあることをまとめましました。どちらを選択するかは、聞こえの程度やライフスタイルなどによってもかわります。
もし、どちらを購入するべきか迷っているなら、一度当店にいらっしゃいませんか?補聴器と集音器の違いについて詳しくご説明できるのはもちろん、ご希望があれば聴力の測定や補聴器のご試聴も可能です。ご相談や試聴は無料。是非お気軽にお問い合わせください。
(集音器の試し聞きはできません)

お電話 050-3590-5913