加齢性難聴が気になりはじめて補聴器購入を検討中なら、購入費用の負担はできるだけ軽くしたいですよね。実際に、当店にも「補聴器の購入は健康保険や介護保険の対象となるか」というお問い合わせが多く寄せられます。
補聴器は、1人1人の聞こえに合わせて細かく音の調整ができる優れもの。薬事法で定められた厳しい基準をクリアした、管理医療機器のひとつです。非常に高機能で便利ではあるものの、そのぶんやはりお値段は高くなってしまいます。
本記事では、そんな補聴器をできるだけお安く手に入れる方法について解説します。購入を検討中の方はぜひチェックしてくださいね。
\聞こえでお悩みですか?/
「テレビの音が大きいと言われた」「インターホンや家族の呼びかけに気付かなかった」・・。
年齢とともに聞こえが悪くなっていく加齢性難聴は、補聴器を適切に使用することで改善させられることが多いです。しかしながら、補聴器って種類が多いし、値段もピンキリ。自分に合う補聴器はどんなものなのか、探すだけで骨の折れる作業ですよね。
うぐいす補聴器は、スタッフ全員が専門資格を有する「聞こえの専門家」。おひとりおひとりの聞こえやライフスタイルに合わせた補聴器のご提案が可能です。資料請求やご相談は無料。ぜひお気軽にお問い合わせください。
【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)
補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。
目次
加齢性難聴の補聴器購入は保険適応?介護保険は使える?購入費用を抑えたい!
結論から言うと、残念ながら加齢性難聴の補聴器購入において、健康保険や介護保険を使うことはできません。
でもだからといって、補聴器を安く購入できる方法がまったくないのかというと、そういうわけでもありません。条件さえ満たしていれば、補聴器購入の費用は軽減できる場合があります。
補聴器は、難聴者にとって必要不可欠なもの。制度の対象となる人は、ぜひご活用ください。
補聴器の購入、補助金や助成金制度はある?おトクに補聴器を買う方法3つ
補聴器をお安く購入できる制度は、主に以下の3つがあります。
- ①障害者手帳を取得する方法
- ②医療費控除を利用する方法
- ③自治体独自の助成制度を利用する方法
①で障害者手帳を取得すると、障害者総合支援法に基づき補聴器が支給されます。もっとも費用負担が軽く済む制度なので、手帳取得の基準を満たす人にはぜひ活用いただきたいです。
②の医療費控除は、確定申告を行い補聴器購入の費用を医療費控除として申請する方法です。補聴器購入にかかった税金が後から還付される場合があります。
③の自治体独自の助成制度は、お住まいの自治体独自の助成制度を活用する方法です。地域差はあれど、高齢者の加齢性難聴を対象として、補聴器購入費を助成する制度を設けている自治体は多いです。
これら3つの制度をうまく活用することで、補聴器をよりお得に購入することができます。各制度の対象者や助成金額などについては、次で詳しく解説します。
①障害者手帳を取得する方法
補聴器を最も安く買える方法として「身体障害者手帳」を取得する方法があります。聴覚障害の障害者手帳を取得することで、障害者総合支援法に基づき補聴器が”支給”されます。
この場合、自己負担は数千円で済むことが多いので、補聴器購入においてもっとも安く購入できる方法だと言えるでしょう。
そんな障害者手帳を取得するには、難聴のレベルが手帳取得の基準を満たしている必要があります。国の定める聴覚障害の認定基準は以下にまとめました。申請には医師の診断が必要ですが、目安となる基準も書かれているので、ご自身の聞こえが当てはまるかどうか、一度確認してみてくださいね。
2級 | 両耳の聴力レベルがそれぞれ 100デシベル以上のもの(両耳全ろう) |
3級 | 両耳の聴力レベルが 90デシベル以上のもの(耳介に接しなければ大声語を理解 |
4級 | 1)両耳の聴力レベルが80デシベル以上のもの(耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの) 2 )両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50パーセント以下のもの |
6級 | 1) 両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40センチメートル以上 距離で発声された会話語を理解し得ないもの) 2) 一側耳の聴力レベルが90デシベル以上,他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの |
障害者手帳取得の流れ
障害者手帳は、各自治体の障害福祉課などで申請の手続きを行います。
申請~交付までの流れとしては、
- 指定医師に意見書を書いてもらう
- 自治体の障害福祉課などで申請
- 判定後、交付決定の場合は手帳交付(約1か月後)
という流れになります。申請時に揃える必要のある書類や申請方法などは自治体によって異なることもあるので、まずはお住まいの自治体の担当窓口で問い合わせてみるのが良いでしょう。
②医療費控除を利用する方法
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が基準の額を超える場合に、自身で税務署へ確定申告することによって、支払いすぎた税金の一部が還付される制度です。
補聴器は、医療費控除の対象となるため、「1年間に支払った医療費」の一部としてカウントすることができます。
つまり確定申告を行い、税務署へ医療費控除の申請をすれば、補聴器購入にかかった税金の一部が還付される場合があります。
ただし、ここで注意したいのが「還付されるのは補聴器を購入したあと」ということ。つまり、一度は定価で補聴器を購入しなければなりません。
医療費控除の制度についてさらに詳しく知りたい人は、ぜひお近くの税務署へお問い合わせください。
医療費控除はいくら戻ってくる?
実際に、医療費控除の申請をするとどのくらいの金額が戻ってくるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
実は、還付金の金額は人によって大きく異なります。
購入した補聴器の金額にもよりますし、ご本人の収入によっても変動するためです。また、生命保険などの保険金を受け取った場合には、その分も還付金額に差を生みます。
リオン補聴器という補聴器メーカーのサイトでは、医療費控除の申請をした場合に戻ってくる金額がシミュレーションできます。必要に応じてこちらもぜひご活用ください。
CHECK!
補聴器の購入で医療費控除を受ける場合の必須要件
また、補聴器の購入で医療費控除を受ける場合、次の2つの要件を満たす必要があります。要件を満たしていない場合、医療費控除の対象にはならないので、補聴器を購入する前にしっかりとチェックしておきましょう。
①補聴器相談医を受診すること
補聴器購入で医療費控除を受ける場合には、病院で補聴器相談医の診察を受け、申請に必要な書類を書いてもらうことが必須要件となっています。
補聴器相談医は、難聴や補聴器に関して特に詳しい医師のことで、全国各地に在籍しています。お近くの補聴器相談医は、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のホームページから探すことが可能です。
CHECK!
②認定補聴器技能者が在籍する店舗で購入すること
補聴器を購入する店舗にも決まりがあり、かならず認定補聴器技能者が在籍している店舗で購入する必要があります。
認定補聴器技能者は、専門的なカリキュラムを履修した補聴器のスペシャリストです。当店をはじめ、補聴器専門店であれば、認定補聴器技能者は在籍していることがほとんどですが、補聴器も取り扱っているメガネ店や百貨店など、補聴器の専門店ではない場合、認定補聴器技能者が在籍していないこともあるので、注意が必要です。
ちなみに当店はスタッフ全員が認定補聴器技能者です♪
③自治体独自の助成制度を使う
近年、補聴器購入にかかる経済的負担を軽減できる公的サービスを設けている自治体が増えてきました。地域によって制度の差はあるものの、補聴器購入のコストを抑えられる場合が多いです。
たとえば、東京都新宿区の場合、70歳以上で、かつ耳鼻科で受診結果報告書と検査結果表が得られれば、左右どちらかひとつの補聴器を2000円の受け取り料で支給してもらうことができます。
自治体独自の助成制度を使うときの注意点
このように、自治体によっては大幅に補聴器購入の負担を軽減できる場合もあるので、ぜひとも活用したいところです。しかしこういった自治体独自の制度を使う場合にも制度利用の要件を満たしているかどうかというところはしっかりチェックしておくことが大切です。
補聴器を必要とするレベルの難聴であることはもちろん、一定の年齢以上であること、その自治体に在住していること、所得が限度額を超えていないことなどが要件として設けられていることが多いです。
お住まいの市町村の助成制度や利用できる要件などについては、「補聴器 高齢者 ○○市」などで公式ホームページを検索してみるのが良いでしょう。
東京23区内のいくつかの地区の助成制度については、下記のページでも解説しています。
あわせて読みたい
リーズナブルな補聴器を選択する方法もあります!おすすめ器種をご紹介
ここまで、補聴器を安く購入するための3つの制度について解説してきましたが、中には「自分はどの制度も対象外で・・・」という人も居るのではないでしょうか。
そのような人は、”比較的リーズナブルな補聴器を購入する”という方法も検討してみてください。
近年、増え続けるリーズナブル補聴器のニーズに応えるように、コスパの良い補聴器がたくさん普及しはじめました!
リーズナブルな補聴器の場合、機能は最低限に絞られたシンプルなスペックのものが多いですが、初めての補聴器や難聴の程度が比較的軽い人であれば、こういった補聴器でも十分便利に使える可能性が高いです。
ここからは、そんなリーズナブルな補聴器のおすすめを2つご紹介します。紹介する補聴器は当店でも取扱っておりますので、気になるものがあればぜひお気軽にお問い合わせください。
【おすすめ①】フォナック|テラプラス
世界シェアナンバーワンの補聴器メーカー・ フォナックから販売されている補聴器「テラプラス」は、必要な機能だけを厳選し、お求めやすい価格を実現した高コスパ補聴器。
周囲の音環境を分析し、自動で最適な音にブレンドしてくれる、フォナック独自の高品質サウンドはそのままに、徹底的に無駄を省いて低価格を実現しました。
テラプラスは電池式補聴器のため、充電タイプには不慣れで抵抗がある、という人にはおすすめ。補聴器本体の形状も、耳かけ型・小型耳かけ型など4種類から選択可能です。
また、スマートフォンにもワイヤレス接続ができるので、便利な使い方ができるのも魅力のひとつです。
フォナック / テラプラス | |
---|---|
価格 | 片耳;205,000円 両耳:344,000円 |
【おすすめ②】シャープ|メディカルリスニングプラグ
家電製品など幅広い製品を展開する大手・SHARPから、「メディカルリスニングプラグ」という補聴器が販売されているのをご存じですか?
メディカルリスニングプラグは、既製タイプの耳あな型補聴器。まるでワイヤレスイヤホンのようなおしゃれなデザインが目を引きます。
10万円を切る超お手頃価格でありながら、管理医療機器としても認められている高機能な補聴器です。
また、補聴器の専門家による購入後の調整などは、すべてオンライン上で完結。忙しい人や外出が難しい人でも気軽に使うことができるのでおすすめです。
シャープ/メディカルリスニングプラグ | |
---|---|
価格 | 両耳:99,800円 |
補聴器は購入前に必ず試聴しましょう!無料で試聴ができる販売店が多数あります
補聴器は、聴力を改善し生活の質を向上させる貴重なアイテムですが、器種によって音質や装着感は全く異なります。自分が一番快適に使えるものを選ぶために、補聴器は必ず試聴してから購入しましょう。多くの補聴器販売店は無料で試聴サービスを提供しています。
また、試聴してみて「よく聞こえる」と思った補聴器でも、ほかのものを試聴してみたら「こっちのほうがもっと良い!」と感じることもあります。自分にぴったり合う補聴器をお探しなら、できれば様々なメーカーや複数のモデルを聞き比べられるのが理想でしょう。
試聴して感じたことや、本体価格、アフターサービスなどを比較検討しながら、自分に最適なものを選んでください。
補聴器のことなら福祉制度にも強い補聴器専門店「うぐいす補聴器」へ
補聴器の購入は保険適応にならないため、購入費用は全額自己負担となります。しかし、諦める必要はありません。様々な補助金制度を利用すれば、購入の負担は軽減できることが多いです。
当店は、在籍するスタッフ全員が認定補聴器技能者の資格を有する”補聴器の専門家”です。各種助成制度にも詳しく、申請手続きなどもしっかりサポートいたします。ご相談や試聴は無料。ぜひお気軽にお問合せください。
お電話 050-3590-5913
(日・月は定休日です)