【高齢者の難聴】電話の音が聞こえない?補聴器は有効?原因と対策は

2024.05.22

年齢を重ねるにつれ、「電話の相手の声が聞こえにくい・・」と感じていませんか。特にシニア世代では、多くの人がこのお悩みを抱えており、電話に出ること自体が億劫になってしまっているという人も少なくありません。本記事では、電話の音が聞こえにくくなる原因とその対処法について解説します。ぜひ参考にしてくださいね。


聞こえでお悩みですか?/

「テレビの音が大きいと言われた」「インターホンや家族の呼びかけに気付かなかった」・・。
補聴器をつけることを考え始めても、補聴器って種類が多いし、値段もピンキリ。自分に合う補聴器はどんなものなのか、探すだけで骨の折れる作業ですよね。
うぐいす補聴器は、スタッフ全員が「聞こえの専門家」。おひとりおひとりの聞こえやライフスタイルに合わせた補聴器をご提案します。ご相談は無料。ぜひお気軽にお問い合わせください。

【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)

補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。

電話の音が聞き取りにくい!これって難聴?

普通に対面でお話しする時よりも、電話でお話しするときのほうが聞こえにくい・・。そのように感じている人もいるのでは?
あとの章でも詳しく説明しますが、電話を介して聞く音は実際の音よりも音質が落ちていたり、相手の表情が見えないことが原因で通常の会話よりも聞き取りにくいという特徴があります。

とはいえ、頻繁に聞き間違いが起こるような場合には、難聴の状態である可能性も。難聴は、適切に対処することで悪化を防げるケースも多いので、聞こえにくさが目立ってきたら、一度耳鼻咽喉科などの専門機関で相談してみるのが良いでしょう。

固定電話の音声が聞こえにくい原因

 対面での会話よりも固定電話の音のほうが聞こえにくいと感じるのには、主に3つの原因が考えられます。

①音質が良くない

現代の固定電話は、アナログ回線と光回線の2種類があり、家庭によって導入している回線は異なります。アナログ電話は戦後のインフラ整備と共に普及し、多くの一般家庭で利用されてきましたが、近年は徐々に減少傾向。現在はデジタル通信技術の普及により、通話品質の高い光回線が主流となっています。

アナログ回線の固定電話の場合、受話器から入った音はそのまま銅線に乗って伝達されますが、銅線を伝う過程で音はどんどん劣化しますから、伝達する距離が長ければ長いほど(つまり距離が遠いほど)音は劣化し、音質は悪くなってしまいます。また、そもそもアナログ回線が対応している周波数(音の高さ)の幅が300Hz~3400Hzと狭いため、もともとの音質もあまり良いものとは言えません。

一方で光回線は、受話器から入った音をデジタル信号に変換して、光ファイバーケーブルという回線を介して伝達されます。そのため、距離にかかわらず音質は劣化することがありません。 また、対応している周波数も100 ~ 7,000Hzと幅広いのが特徴です。

うぐいす補聴器
代表/田中智子

「じゃあ、固定電話を光回線に変えたら解決なんだ!」と思われがちなのですが・・ちょっと待って!

実際に高音質で通話をするには「通話の相手の電話機も光回線であること」が必須条件なのです。まだまだアナログ回線を使用しているご家庭もあるので、自身の固定電話を光回線に変えたところで、通話相手の回線環境によっては音質が改善しないこともあるのが現実です。

②相手の表情や口の動きが見えない

普段の対面での会話と違って、電話では話し相手の表情や口元を見ることができません

普段あまり意識することはないかも知れませんが、私たちは自然に音声だけでなく表情や口元の動きなどからも話の内容や相手の感情を読み取っています。しかし電話の場合、表情などといった視覚的な情報が得られないため、音声だけですべての情報を読み取らなければなりません。これが、普段の会話よりもさらに聞き取りにくさを感じてしまう原因のひとつでもあるのです。

③片耳で聞いているため

電話をする際、受話器を耳元にあててお話ししますよね。つまり、受話器をあてている側の耳だけで電話の音声を聞いていることになります。

私たちは普段、両側の耳をそれぞれ補い合いながら音を聞いています。メガネも両目のレンズが揃って初めて見やすくなるように、耳も両耳で聞くことで初めて音の距離感や方向がつかめるようになります。
しかし電話の場合は受話器を当てる側の耳だけで聞くことになりますから、そのぶん両耳で聞く音よりも聞こえにくさを感じることも多いです。

ですので、スマホなどで通話する際には、スピーカーモードに切り替えて聞いてみるのがおすすめです。スピーカーモードは両耳を使って聞くことになりますから、耳に当てて聞くよりも少し聞きやすくなることでしょう。

「聞こえにくい」を放置するのは危険!

電話の音が聞こえにくいと、聞き返しが増えたり聞き間違いが増えたりという問題が起こります。相手の顔が見えないことも相まって、あらぬ誤解を生んでしまったり、お互いが負担やストレスを感じてしまうことも。

こういったトラブルが続くことによって、いつしか電話を取ること自体を避けるようになってしまう場合も。そうなれば、親しい間柄の人たちや社会のコミュニティからも孤立してしまい、あらゆるリスクを抱えることに繋がります。
難聴は、認知症発症の危険因子だとも言われています。電話などの際に聞こえにくさを感じているなら放置せず、ぜひ早めに対処することをおすすめします。


私に補聴器は必要?/

日常で聞こえにくさを感じているなら、補聴器を使い始めるサイン。うぐいす補聴器なら、今現在の聴力を細かく測定し、本当に補聴器が必要かどうかを確認することができます。普段の生活や聞こえのお悩みに合わせて、おすすめの補聴器をご提案することも可能です。ご相談や補聴器の試聴は無料。ぜひお気軽にご相談ください。

難聴の高齢者でも安心!電話の音が聞こえにくい時の対策は

 電話の音が聞こえにくい・・そんなときに取れる対策は、どのようなものがあるのでしょうか?ひとつひとつ解説していきます。

音声を大きくできる電話機に変える

 近年、ボタンひとつで音を大きくできるような電話機がぞくぞくと登場しています。中には高音が聞き取りづらい高齢者の特性に合わせて、高音だけを特に大きくするような機能が付いたものも。
比較的コスパも良いので、聞こえにくいことがごくまれにある人になどにとてもおすすめです。

受話器に音量増幅器を取り付ける

 受話器に取り付けて使う音量増幅器もおすすめ。こちらは一般的な電話に後付けできるタイプなので、値段も手軽で試しやすいというメリットがあります。また、他の家族が使う時には取り外せるなど、使う人に合わせて着けはずしが行えるのも魅力のひとつです。
ただし、音量増幅器はすべての音を一律に大きくするだけなので、聞こえている音までも大きくなり、うるさく感じてしまう事があるかもしれません。また、大きな音を長時間聞き続けることはかえって耳への負担になる場合もあるので、充分に注意しながら使用する必要があります。

固定電話ではなく携帯電話にかけてもらうようにする

前の章でもご紹介しましたが、固定電話ではなくスマホなどの携帯電話で通話する際は、スピーカーモードを使うのがおすすめです。
また、最近の携帯電話はVoLTE(ボルテ)という新しい通信技術により、高音質の通話が可能になりました。対応音域も幅広く、よりクリアな音が聞けるのが特徴です。固定電話よりも圧倒的に音質が良く聞きやすいので、電話をかけたりかけてもらったりするメイン電話は固定電話よりも携帯電話に設定しておくのが良いかも知れません。

補聴器を使用する

 電話が聞こえにくいときの対処として、やっぱりいちばんおすすめなのは補聴器を使用すること。
補聴器は、使う人の聞こえ方に合わせて出す音を細かく調整できる優れもの。ひとりひとりに合わせたオーダーメイドの音が出せるのは、補聴器だけです。

また、補聴器はメーカーによっても音作りが違い、機能性や操作性の魅力もさまざま。使う人によって必要な機能や好みの音質は変わってくるので、ぜひいろいろなメーカーのものを試してみるのが良いでしょう。

シニアの難聴者にもおすすめ!固定電話の音が聞こえにくい人へおすすめの補聴器

電話の音が聞きづらい、という人におすすめな、シグニア社の補聴器を2種類ご紹介します!

シグニア/IX

画像:シグニア公式HPより引用

シグニアから発売中のIXシリーズは、「言葉の聞き取り力向上」に特化した補聴器。


IXに搭載された世界初の音声技術「ロックオン機能」は、複数の人の声を同時に追いかけ、常に会話のすみずみまで正確に再現します。これにより、もっとも聞きにくいとされていた「騒がしい環境下での複数人での会話」も、グンとラクに聞くことが可能になりました。

シグニア/AX 

画像:シグニア公式HPより引用

同じくシグニアのAXシリーズも、魅力たっぷりのおすすめ補聴器。

AXは、シグニア独自の音声処理技術「ダブルプロセッサー」を搭載。音声処理を行うプロセッサーが2台搭載されており、片方は音声を、もう片方は周囲の環境音を、それぞれ別々に処理します。これにより、言葉はよりくっきり、環境音はよりすっきり聞こえるようになりました。

電話にお悩みの方へうぐいす補聴器へご相談ください

うぐいす補聴器は、東京・池袋の補聴器専門店。全5メーカー・数百種類の補聴器を常時取り揃えております。また、在籍するスタッフは全員が認定補聴器技能者の資格を有する専門家。おひとりおひとりの聞こえに合わせて最適な補聴器をご一緒に選びます。ご相談や試聴は無料。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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