自声が響く場合は?

2021.06.12

何事においても、慣れるまでにはある程度時間がかかりますね。はじめのうちは、違和感ややりにくさを、誰もが感じるのではないでしょうか。
補聴器も同じで、装着を開始してから数日間は、いろいろなことを感じるかと思います。大変だった分、慣れてくると発見も多く、数ヶ月後に新しい良さを実感することもあります。

補聴器をはじめて装着してみた時、または装着して間もない頃、よくある感想に「自分の声が響いて聞こえる」というものがあります。日常生活でも、イヤホンをつけている時などに感じたことがあるのではないでしょうか。

声をはじめとした“音”の情報は、目には見えませんが、波のように振動しています。声を出すと、顔や頭の骨に振動が伝わっていきます。その振動は、耳の穴を抜けて外に放射される仕組みになっています。
補聴器やイヤホンで耳の穴を塞ぐと、外に向かった振動がはね返って内側に戻ってきます。すると、再び振動が耳へ伝わって、周りの骨が振動します。こうして共鳴が起こり、自分の声が大きく聞こえるのです。

それでは、自分の声が響いてしまう場合は、どのように対応したら良いでしょうか?

まず1つ目は、“小さな声で話す”という方法です。
聴力が以前に比べて低下した状態が続くと、自分の声も周りの音と同じように聞こえにくくなりますね。脳はそれに合わせて、今まで(聴力低下前)と同じように聞こえるよう、声のボリュームを調整します。そうすると、自然と話し声が大きくなります。
「話す声が大きすぎる」と周りの方から指摘をもらったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは、この現象によるものです。つまり、知らないうちに大きな声で話す状態に慣れ、それが『普通』になっているわけです。
その状態で補聴器をつけて、入力のボリュームが上がると、「自分の声がうるさい」と感じることがあります。
そこで、自分が思うよりも少しだけ、小さな声で話すよう意識してみましょう。どのくらい小さくするかは、「なんとなくこれくらいかな」と大雑把に捉えて大丈夫です。自分の感覚で、いろいろな大きさで話すことを試してみてください。しばらく試しているとだんだん『ちょうど良い』大きさがわかってきて、今度はそれが『普通』になっていきます。

次に2つ目、“時間を置いてみる”です。
これも、先程の1つ目の方法と似ているのですが、「慣れるまで待ってみよう」という考え方です。
“補聴器”が日常生活の中に登場するというのは、かなり大きな変化ですよね。その背景には、効果について、つけ心地について、金銭について、つける前と後の変化についてなどなど…そのほかいろいろ、たくさんの思うこと・考えたことがあると思います。
未知なものは、誰だって怖いものです。見えない耳の中に機械を入れるのは、誰でもドキドキします。少し不安が強くなることだって、大いにあり得ます。
不安な状態になると、警戒心が強くなり、感覚が鋭くなったり、普段は気に留めないことが妙に気になり始めたりしますね。補聴器をつけて間もない今、自分の想定よりも大幅に緊張し、不安になっていることで、いろいろなことを少し気にしすぎているかもしれません。
“はじめましてのもの”に対して警戒するのは、誰でも当たり前のことですよね。悪いことではありません。これは、リラックスしている『普段の生活』とは違う状態かと思います。ですので、少し時間をおいて様子を見てみましょう。
“はじめましてのもの”ではなくなり、補聴器をつけていてもリラックスできるようになってくると、今気になっていることが気にならなくなるかもしれません。

最後に3つ目、“オープンフィッティング”という方法です。
これは、『耳の穴を完全に塞がない』調整方法です。
補聴器をつける際は、耳の穴を完全に塞ぐのが主流でした。隙間が空いていると、様々な不都合が生じていました。しかし最近は技術の進歩により、耳を完全に塞がなくても使えるものも出てきました。
『耳を塞がない』というのは、構造上問題のないところに“空気の通り道をつくる”という仕組みになっています。補聴器の構造によって、様々な方法があります。

ただし、オープンフィッティングは注意が必要です。『誰でもできる』というわけではありません。
主に、軽度の難聴の方や、「高い音だけ聞こえない」という方に向いている調整方法です。
「聞こえる音のボリュームを全体的にあげたい」「高い音だけでなく、低い音も聞こえにくい」「会話するとき、相手が何を言っているか聞き取れないことがある」などの場合は、オープンフィッティングは不向きです。むしろ空気の通り道を開けてしまうことで、補聴器の本来の効果が得られない場合があります。
簡単に誰にでもできる方法というわけではないので、「こういうものもあります」という紹介でした。

普段より大きく聞こえる自分の声が気になってしまう場合でも、いくつかの対応方法があります。
これも「慣れ」までの道筋のうちのひとつです。
生活をより良くするためにつける補聴器。びっくりすることや大変なこともたくさんあるかと思います。ですが、焦らずゆっくり、しばらくは「やってみよう」と考えてみるのもいいのではないでしょうか。いろいろな方法を試してみて、変化を楽しんでみるのはいかがですか?

うぐいす補聴器では、自声が響くというお悩みに対して、耳栓の変更や、お持ちの補聴器の音の調整も承っております。
ぜひ、お気軽にお問合せください。

うぐいす補聴器では無理に補聴器の購入を薦めるようなことはいたしません。スタッフ全員が言語聴覚士・認定補聴器技能者の補聴器の専門店です。聞こえのお悩みにじっくり向き合い、一番良い解決策を一緒に探します。

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