耳あな型補聴器とは?特徴やメリット・デメリット、その選び方を解説!

2024.07.17

聞こえの悩みを抱えている方にとって、補聴器は大きな助けとなる存在でしょう。中でも、耳あな型補聴器は、目立ちにくく装着感も自然だと人気を集めています。この記事では、そんな耳あな型補聴器の特徴やメリット・デメリット、選び方などについて詳しく解説します。おすすめの最新補聴器の情報もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。


聞こえでお悩みですか?/

「テレビの音が大きいと言われた」「インターホンや家族の呼びかけに気付かなかった」・・。
年齢とともに聞こえが悪くなっていく加齢性難聴は、補聴器を適切に使用することで改善させられることが多いです。しかしながら、補聴器って種類が多いし、値段もピンキリ。自分に合う補聴器はどんなものなのか、探すだけで骨の折れる作業ですよね。
うぐいす補聴器は、スタッフ全員が専門資格を有する「聞こえの専門家」。おひとりおひとりの聞こえやライフスタイルに合わせた補聴器のご提案が可能です。資料請求やご相談は無料。ぜひお気軽にお問い合わせください。

【この記事の監修者】
田中智子(認定補聴器技能者・うぐいす補聴器 代表取締役)

補聴器を「日常生活をポジティブに自分らしく過ごせるようになるためのツール」と捉え、補聴器専門店「うぐいす補聴器」を開業。以前は有名補聴器メーカーのマーケティング部に所属し、全国5000店舗へ補聴器販売の指導を実施した経歴を持つ。高齢者難聴を得意とし、地域住民への啓蒙活動、高齢者への補聴器の装用トレーニングなども実施している。

耳あな型補聴器とは?

耳あな型補聴器は、耳の穴の中に挿入して使う補聴器のこと。より、ぴったりと耳の穴にフィットするので、着け心地は格別です。小型なので目立ちにくく、補聴器の使用に抵抗があるという人でも安心して使えるのが魅力のひとつです。

耳あな型補聴器のメリット・デメリット

耳あな型補聴器は、見た目の自然さや装着感の良さなど、多くのメリットがあります。ですが一方で、いくつかのデメリットも存在します。メリットとデメリットをそれぞれしっかりと理解したうえで、自分の耳や生活に合った補聴器を選ぶことが大切です。ここからは、耳あな型補聴器のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

.耳あな型補聴器のメリット

耳あな型補聴器は、耳の穴にすっぽりと収まる小型の補聴器。外からも目立ちにくく、着けていることに気づかれないことも多いです。耳の外側に掛けて使う耳かけ型補聴器の場合には、ユーザーから「眼鏡やマスクと干渉して煩わしい」という声が多く上がります。しかし耳あな型補聴器なら、これらの心配もありません。装着時の快適さは抜群だと言えるでしょう。

また耳あな型補聴器はオーダーメイドで製作されるものも多いです。自分の耳の穴の形にピッタリ合わせて作るので、そのフィット感は格別で、耳から落としてしまうリスクも大きく低下します。

耳あな型補聴器のデメリット

一方で、耳あな型補聴器にもデメリットは存在します。耳の穴に本体すべてが収まることで、ぴったりフィットする半面、逆にそれが自分の声がこもって聞こえる、こもり感がつらい、と感じてしまう人もいます。そのほか、補聴器が長時間密着することによって蒸れやかゆみを感じる場合も。特に耳垢がやわらかいタイプの人は、汚れが補聴器に入りやすいので、こまめなメンテナンスも必要でしょう。

さらに、耳あな型補聴器はかなり小型なので、装着や電池交換などの際には手先のとても細かい作業を要します。そういったことが苦手な人にとっては、耳あな型補聴器は扱いづらく感じるかもしれません。


耳あな型補聴器を試してみませんか?/

便利で目立たない耳あな型補聴器。一度試してみませんか?うぐいす補聴器では、複数メーカーの補聴器を常時取り揃えており、気になるものがあればご試聴いただくことも可能です。当店に在籍するスタッフは全員が専門の資格を有する補聴器の専門家ですので、聞こえや補聴器に関するお悩みがあれば私たちにぜひお気軽にご相談ください。

耳あな型補聴器の種類と特徴

さて、そんな耳あな型補聴器ですが、実は耳あな型補聴器の中にも細かくいろいろな種類があります。数ある種類の中から、自分の聴力レベルや使いやすさを考慮してどれを使うかを選んでいくわけですが、各種類によってそれぞれ特徴や魅力が異なるので、しっかりと理解しておく必要があります。

補聴器の形状(サイズ)から選ぶ場合

耳あな型補聴器は、大きく分けて4種類のサイズに分かれています。IIC・CIC・ITC・ITEと呼ばれる4タイプですが、それぞれの特徴は次の通りです。

ほぼ見えない!IICタイプ・CICタイプ

現存の補聴器の中で、もっとも小型なのがIIC(Invisible-In-the Canal)タイプ、次に小型なのがCIC (Completely-In-Canal)タイプです。IICタイプは小指の爪ほどの大きさしかなく、外からはまったくと言っていいほど見えません。CICタイプはIICに比べると少し大きくはなりますが、それでも外からはほとんど見えないサイズ感。IICタイプ、CICタイプは、補聴器を目立たせたくないという人に特におすすめです。また、この2タイプは超小型のため、耳の奥の深いところに置くことができ、鼓膜面へ近いところで補聴器から音がでるので、音質が良いまま耳に届けられるという利点もあります。

しかし一方で、本体がとても小さい分、電池のサイズも同様にかなり小さくなります。そのため電池の全体的な容量も比較的少なめ。ほかのタイプの補聴器に比べると電池の消耗が早く、頻繁に電池交換をしなければなりません。加えて、電池は直径数ミリほどしかない小ささなので、手先の非常に細かい作業が必要になってきます。

うぐいす補聴器
田中智子

手先の不器用な人や、小さいものが見えにくいといった人には、このタイプはあまりおすすめしません。

操作がしやすい!ITCタイプ・ITEタイプ

前述の2タイプより少し大きめサイズのITC (In-The-Canal)タイプITE(In-The-Ear)タイプは、小型タイプに比べて操作が各段にしやすいのが特徴です。また、高度・重度難聴などIICタイプ・CICタイプでは対応できないこともある、重い難聴レベルに対しても対応可能であることが多く、より幅広い人に適していると言えます。

さらに、耳あな型のなかで一番大きいサイズのITEは、耳の穴のくぼみ全体におさまるフルシェルタイプと耳の穴のくぼみの半分くらいにおさまるハーフシェルタイプを選ぶこともできます。

これらの耳あな型補聴器は、小さいものに比べると若干目立ちやすくはなりますが、同時に電池のサイズも大きくなるため電池交換などはしやすいです。また、ワンタッチでボリューム調整ができるボタンがついていたりするなど、操作性の高さが魅力です。

補聴器の給電方法(電池/充電)から選ぶ

近年の最新補聴器は、従来の電池式の補聴器に加えて、充電式の補聴器も数多く発売されています。どちらが使いやすいかというのは使う人によって変わってくると思いますので、それぞれの特徴を押さえて自分に合うほうを選択しましょう。

電池式の耳あな型補聴器

電池式の耳あな型補聴器は、これまでもっともポピュラーだったもので、少し前まではほとんどの補聴器がこの電池式でした。長く補聴器を使っていて、電池交換に慣れているという人や、慣れた方法で使い続けたいという人には電池式がおすすめだと言えます。

しかし、補聴器の電池はとても小さく扱いづらいうえに、小さいものだと3日程度~1週間程度ごとに交換が必要です。手先の細かい作業が苦手だという人には不向きだと言えますし、小さなお子さんやペットのいるご家庭では、電池の誤飲などのリスクも考慮しなければなりません。

充電式の耳あな型補聴器

充電式の耳あな型補聴器は、技術の進歩によって近年急増しているタイプ。

充電式の補聴器は、携帯電話の充電と同じように使います。就寝前に充電器に補聴器をセットしておけば、翌朝には充電が完了されており、そのまま1日中使えるという便利さ。電池式の補聴器でよく耳にする「出先で急に電池が切れた」というトラブルに直面する心配もありません。

ただし、充電式の補聴器を選択する場合には、はじめに補聴器に加えて充電器を購入しなければなりません。補聴器の充電器は一般的に1.5~5万円ほどかかりますので、購入時の全体価格を抑えたいという人には負担になってしまうかも知れません。ですが仮に、電池式の補聴器を選んだとしても、定期的な電池の購入は必要です。長い目でみた場合、充電式も電池式も費用負担はさほど変わらないと言えるでしょう。

耳あな型補聴器の価格はいくら?耳かけ型補聴器とどっちが安い?

ここまで、耳あな型補聴器について詳しく説明してきましたが、気になるのはやはりそのお値段ではないでしょうか。

一般的に、耳あな型補聴器は10万円前後~60万円以上のものまで、幅広い価格帯のものが流通しています。

耳あな型と耳かけ型とで、形状による大きな値段の差はありません。各補聴器のなかで価格帯の幅が広いのは、それぞれの補聴器の中でもさらに細かいランク分けがあるためです。

【2024年最新】補聴器専門店が本気でおすすめ!最新耳あな型補聴器3選

ここからは、2024年最新の耳あな型補聴器のオススメ器種を3つご紹介します!ご紹介する補聴器はすべて当店でも取り扱っておりますので、気になるものがあればぜひお気軽に試聴にいらしてくださいね。

シグニア / シルクIX 

シグニアから発売されたばかりのシルクIXは、世界初、充電式の超小型補聴器

これまでの超小型補聴器はすべて電池式でした。補聴器が小さくなればなるほど電池のサイズも小さくなるため、手先の不器用な人たちからはずっと敬遠されてきました。しかし今回新たに発表されたシルクIXは、電池のいらない充電式。多くの人にとって使い勝手が良くなったことは言うまでもありません。

また、シルクIXには世界初のシグニア新技術・ロックオン機能が搭載されています。騒がしい環境下や相手が動き回っていても、会話の声を的確に捉えて常に追いかけます。これにより、リアルタイムの会話がより聞き取りやすく、より明瞭になりました。

さらにシルクIXは、耳あな型補聴器の中ではめずらしい既製品タイプ。耳の型を取ってから製作するオーダーメイドタイプのように製作期間を要することもないので、気軽に試せるのも魅力です。

形状IIC
電池式 / 充電式充電式
対応聴力レベル軽度~中等度難聴
価格(片耳)375,000円~700,000円(充電器含む価格)

オーティコン / オウン

オーティコンの耳あな型補聴器・オウンは、選べるサイズが豊富だと好評です。ひとつひとつオーダーメイドで製作するので、自分の耳にしっかりとフィットし、より臨場感のあるクリアな音が得られます。

そしてこの補聴器には、オーティコンの誇るサウンド技術「モアサウンド・インテリジェンス」が搭載されています。捉えた音を最適化し、一つ一つの音にコントラストを持たせることで、より自然な音の情景を叶えます。

さらにこのオウンには、高度な人工知能DNN(ディープ・ニューラル・ネットワーク)も搭載されています。このDNNは、周囲の音環境やその変化を詳細に認識し、脳に理想的な聞こえを届けるためにはどう対処すべきかを学習しているAI。どんな環境にいても、音の全体像を捉えて聞きたい音・聞きたくない音をしっかり判別し、バランスの取れた音の情景を脳まで届けてくれます。これは、脳から聞こえを考える「ブレイン・ヒアリング」をかねてより提唱し、脳と聞こえの関係を研究し続けるオーティコンならではの機能だと言えます。

形状IIC / CIC / ITC / ITE
電池式 / 充電式電池式
対応聴力レベル軽度~重度難聴
価格(片耳)226,000円~636,000円

スターキー / ジェネシス

スターキーの耳あな型補聴器・ジェネシスは、今年発売されたばかりの最新AI補聴器。搭載された高品質なAIが、毎時8,000万回もの自動調整を行い、常に「人間の聴覚を模範した音質」を届けます。

また、専用アプリを入手すれば、スマホから簡単にモードや音量の調節もできます。そのほか、離れた場所にいる家族が健康状態をモニタリングできる「みまもり機能」を備えているなど、補聴器の枠を超えた便利な使い方ができるのも魅力のひとつです。

さらにこのジェネシスは、国際的な高い基準をクリアした防水性能も持ち合わせています。汗をかく季節や雨の日でも、気にせずアクティブに使えるのはうれしいポイントですよね。

形状IIC / CIC / ITC / ITE
電池式 / 充電式電池式 / 充電式
対応聴力レベル軽度~重度難聴
価格(片耳)403,600円~763,600円(充電器含む価格)

聞こえのご相談、補聴器のお試しなら、うぐいす補聴器へ

聞こえに関するお悩みをお持ちなら、ぜひうぐいす補聴器にご相談ください。補聴器のご相談やさまざまな器種の試聴も無料で承っております。経験豊富な専門スタッフが、お客様おひとりおひとりに最適な補聴器選びのサポートをいたします。

お電話 050-3590-5913