難聴と認知症の関係

2020.05.17

難聴と認知症の関係

難聴は認知症の危険因子

難聴になると認知症のリスクが高くなることをご存知ですか?
団塊の世代が75歳以上になると言われている2025年には、65歳以上の約5人に1人が認知症になると見込まれています。
厚生労働省が2015年1月に策定した「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/nop1-2_3.pdf)によると、遺伝、加齢、高血圧、喫煙など、一般的に言われている原因に加えて難聴も認知症を引き起こす要素として挙げられています。

ですが、難聴になったからといってすぐに認知症になるわけではありません。
難聴になると、聞き取りづらさから音に集中することで脳に余分な負担がかかったり、「もう一度言って」「聞き取れなかった」など会話を中断することが増え、会話が成立しないために、周囲との関わりを避けるようになります。

すると情報量や社会との交流がどんどん減少していき、聴覚の使用が減少します。
音の刺激や脳に伝わる情報量が減少すると、神経活動が低下して脳の構造変化や変性など脳の萎縮や神経細胞の弱まりが進行し、その結果として認知機能の低下をもたらすことがあるのです。

日々運動を行わないと身体の機能の衰えが進行するのと同様に、知的な能力も使わずに過ごすと少しずつ衰えていくのです。
難聴に対して補聴器を使用して、脳に音を届けましょう。
聞こえが改善することで、社会への参加意欲の高まりや心理的安心感、思考の充足につながると考えられます。
聞こえづらさを感じたらまずは、お近くの耳鼻咽喉科や当店にご相談いただき、補聴器の使用を検討されてみてはいかがでしょうか。
加齢性難聴の進行には、早めの対策が大切です。